筋トレ初心者のsutasutaが、『科学的に正しい筋トレ』を読んだ感想をまとめた記事です。
正直に言って、初心者の私には難しかったです。
筋肉の細胞の仕組みや最新の研究結果など、いろいろ詳しく書いていますが、その辺は飛ばし読み。
そのため、本記事はあくまでも『私が参考になったところだけをまとめた備忘録』程度であると、ご承知おきください。
著者紹介
この本の著者は庵野拓将(あんの たくまさ) さん。大学病院・大学院所属の理学療法士、トレーナーの方です。
また、はてなブログで3000人を超える読者を持つ有名なブロガーさんでもあります。
『科学的に正しい筋トレ』はこのブログに書いてあることも多く記載されていますが、書籍のほうが系統的にまとめられており、理解しやすくなっています。
私が参考になった筋トレの新常識とは
まずこの本の冒頭で『筋肥大』と『筋力増強』の違いが述べられています。
- 筋肉を大きくする(筋肥大)
- 筋力を強くする(筋力増強)
見た目に現れるカッコよさを目的にする人は、前者の筋肥大を目的にする筋トレを。
アスリートなど筋肉が持つパワーそのものを底上げする目的とする人は後者の筋力増強を目的にする筋トレをすべきとのこと。
この記事では前者の『筋肥大』について、書いていきます。
筋肉を大きくするのは『負荷の大きさ』ではない?
筋肥大させるためには
「10回をギリギリできるかどうかの負荷で筋トレする」
というお馴染みのルールがいろいろな本やサイトに書いてあります。
しかしこの本では『低強度のトレーニングでも回数を多くし、総負荷量を高めれば高強度と同等の筋肥大の効果が得られることが示唆された』と紹介されています。
軽いダンベルでも回数をこなせば、重いダンベルと同じ効果を得られるということです。
この件については、amazonレビューでも反対意見が多く、評価が難しいところ。少なくとも素人の私には分からない。
とりあえず筋トレにあまり時間をかけられない私としては、できるだけ短い時間で効果が得られる高強度で回数が少ないトレーニングを選ぼうかなと思います。
ちなみに筋力増強の場合は「高強度トレーニングあるのみ」と、この本の別章で紹介されています。
セット間の休憩時間は2分以上
わたしはセット間の休憩時間はあまり気にしていませんでした(;^ω^)
15年くらい前に行ってたジムで60秒くらいと聞いた覚えはあったのですが、「そろそろもう1セットいけそうかな~」とか適当にやってます。
しかし、調べてみるとこの『60秒以内』というのが、これまで多数派だったようです。その根拠は成長ホルモンが増加するためとのこと。
しかし、この『成長ホルモンの増加は筋肉に寄与しない』ということが研究でわかってきたそうです。
じゃあ「休憩時間は長いほうが良いのか?」というとそうではなく、性別やトレーニング経験の有無などによって異なるとのこと。
その内容をざっくりまとめると下記の通り。
- 筋トレ上級者は2分以上の休憩が望ましい
- 初級~中級者は1~2分の休憩でも十分に高い効果がえられる
初心者の私は短い休憩時間でも良いってことやね。
関節を動かす範囲はフルレンジ
できるだけ大きな範囲で関節を動かすと筋肥大に効果あり。
これは私でも知っていた内容の通りですね。
最近は普通の腕立て伏せだと物足りなく感じていたので、可動域を広げられる『プッシュアップバー』を購入予定でした。
運動スピードは8秒以内?
この本では運動スピードは遅すぎると効果が薄いと書かれています。
ある研究で
- 速い:0.5~4秒
- 中程度:4~8秒
- 遅い:8秒以上
という運動スピードで比較し、筋肥大の差を調べたそうです。
その結果「速い」と「中程度」に有意差は認められず、「遅い」は筋肥大の有意な効果が認められなかったとのこと。つまり、
- 速くても遅くても筋肥大の効果に大きな差はない。
- 遅すぎると、筋肥大の効果は薄い
とのこと。
う~ん。よくわからん。腕立て伏せなどで、腕をゆっくり伸ばすほうがキツいと思うんですがね。
そういう話じゃないのかな??
よくわからないから、勢いをつけない程度の普通のスピードでやります!
ちなみに「ポジティブ動作」と「ネガティブ動作」の差についても言及されています。
少しだけネガティブ動作のほうが筋肥大に高い効果が得られるそうですが、世間で言われているほど大きな差ではないそうです。
そのためネガティブ動作の運動スピードを緩やかにすることを意識しつつ、総負荷量を高めるようにトレーニングすることが効果的とのこと。
腕立て伏せでいうと、肘が伸びている状態→肘を曲げる状態がポジティブ動作で、肘が曲がっている状態から肘を伸ばす状態への動作がネガティブ動作です。
プロテインの摂り方
運動後30分はゴールデンタイム!
よく聞きますね。
間違いではないけど、30分だけでは勿体ないとのこと。タンパク質の吸収は運動後30分でピークを迎えるだけで、その後も吸収効率が良い時間が1日かけて続くそうです。
そのため、その後1日はタンパク質を意識した食事をすると効率的とのこと。
身体は1回の食事で処理できるタンパク質の量は決まっているそうなので、毎食何回かに分けて摂取すると良いそうです。
アミノ酸スコアが100のプロテインを摂取すれば良いのですが、難しい場合は豚肉のロース・鶏卵・牛乳・大豆などがアミノ酸スコアが高くおすすめ。
アミノ酸スコアとは必須アミノ酸の含有率を数値化した指標。
9種類の必須アミノ酸がバランスよく含まれると満点の100となる。
効くサプリメントと効かないサプリメント
BCAAって聞いたことありますか?
プロテインやサプリメントをいろいろ見ていると良く書いてありますよね。
BCAAとは3種類の必須アミノ酸「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の総称。
必須アミノ酸9種類のうちこの3つだけが筋肉で使われるため、特に重要とされてきたそうです。
しかし、最新の研究ではこの考えは否定されているそうです。
結論だけ言ってしまうと
『BCAAの摂取だけでも筋タンパク質の合成は高まる。しかし、より合成率を高めるためには、すべての必須アミノ酸を十分に含んだタンパク質の摂取が推奨される』
とのこと。
繰り返しますが、BCAAだけじゃなく、必須アミノ酸が全部入っているタンパク質のほうが良いよってこと。
普通のプロテインは基本的にアミノ酸スコアは100なので、初心者はあまりBCAAなど気にする必要は無さそうですけどね。
まとめ 初心者はあまり情報にふりまわされないほうが良い
ダイエットのために始めた筋トレ。
いろいろと調べ始めて思ったのが、情報が多すぎるということ。
スポーツ科学は常識だと思っていたことが覆ることが多い分野。
初心者のうちは効率を求めすぎず、基本だけを覚えることが重要ですね。
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